プロが教えるストレスと円形脱毛症の関係と原因別の治療法

プロが教えるストレスと円形脱毛症の関係と原因別の治療法

10円玉サイズにハゲてることに気づき、「これってストレスが原因なのかな?」と不安になっていませんか?

ストレスは円形脱毛症の原因として考えられていますが、実は円形脱毛症の原因はストレスだけではありません。

原因を無視して、放置してしまうと全ての髪が抜け落ちてしまうなど、取り返しのつかないところまで発展する恐れもありますので、注意が必要です。

本ページでは育毛アドバイザーとして過去に300人以上の育毛のお手伝いをしてきた筆者が円型脱毛症の原因や対処法を以下の流れで紹介していきます。

  1. 事例でわかるストレスと円形脱毛症の密接な関係
  2. ストレス以外の円形脱毛症の原因と治し方
  3. 症状の重さによって異なる円形脱毛症の治療法
  4. 円形脱毛症が回復する際に起こる3つの兆候

このページを最後まで読めば、円形脱毛症の知識が身につき不安が軽くなることでしょう。

1. 事例でわかるストレスと円形脱毛症の密接な関係

円形脱毛症のイメージ

ストレスは円形脱毛症の1つの原因として考えられています。

この方のようにストレスが原因で円形脱毛症を発症する人は大勢います。

口コミ・評判

かおたむさん
円形脱毛症が出来ました。 ストレスは確かに最近多くて悩んではいましたけど、ネットでは関係ないって書かれてました。 一応薬は出してもらったんですけど、ちゃんと治るか不安です。 なったことある人、色々教えて欲しいです。

1-1. ストレスが円形脱毛症を引き起こす理由

ストレスを受けると交感神経が活発に働き、体はストレスに備える準備をします。

強いストレスを長期間に渡って受け続けると、交感神経に異常をきたします。ストレスは交感神経や様々なホルモンの分泌に影響を与えるため、血行不良を引き起こしたり、自己免疫疾患、内分泌系異常を引き起こし、その結果円形脱毛症を引き起こすと考えられています。

しかし、ストレスと円形脱毛症の関係に関して、残念ながらこれ以上詳しいことはまだ医学的に解明されていません。

1-2. ストレスが原因の軽度の円形脱毛症は治りやすい

頭に1つか2つ円形脱毛症がある状態は、単発型、多発型と呼ばれ、まだ軽い症状の部類に入り治りやすいです。ストレスが原因の場合、自然治癒でも治る可能性が十分にあります。日常の生活を思い返してみて下記のようなストレスはありませんか?

  • 人間関係のストレス
  • 環境の変化(結婚,引っ越し,転職)
  • 睡眠不足

上記のようなストレスが思い当たる場合は、休息をとるようにしたり、睡眠不足を解消するといいでしょう。なお、円形脱毛症はストレスが多い状態から時期がズレて発症することもありますので、症状に気づいた時にはすでに産毛が生えてくなど、回復に向かっている可能性もあります。

必ず治ると信じて心を平穏に保ちましょう。

2. ストレス以外の円形脱毛症の2つ原因と治し方

円形脱毛症=ストレスでなるものという概念が一般的に広がっていますが、実は、円形脱毛症になる原因はストレスだけではありません。

下記の2つの原因と治し方について、それぞれ確認していきましょう。

  • 自己免疫異常
  • 出産によるホルモン変化(女性)

2-1. 自己免疫異常

自身の免疫機能が異常をきたし、自分自身の細胞を攻撃してしまう疾患です。通常は体に入ってきた異物を攻撃するはずの機能が、毛根の細胞を異物と認識してしまい攻撃されてしまうために発症すると考えられています。

なぜ自身の細胞を間違えて攻撃してしまうのか詳しくは原因はまだ明らかになっていませんが、免疫力の低下、ホルモンバランスの崩れ、ストレスなどが原因のひとつとして考えられています。

なお、アトピーなども自己免疫疾患が皮膚などに現れたものです。

アトピー

アトピーとは(アトピー性皮膚炎、気管支炎、アレルギー性鼻炎のいずれか)を持っている人のことを言います。

実は、円形脱毛症患者の中で、40%以上の人がアトピー性疾患を持つとされています。また、家族や血縁関係がある人にアトピーの素因を持つ人がいると円形脱毛症になりやすいと言われています。現時点では遺伝的な要因が強いと考えられています。

治し方

自己免疫異常が原因の場合は、主に病院でステロイド剤や免疫抑制剤などで治療をすることになります。体を守るための免疫機能を抑える処置をするため、副作用があったり、治療が長期間に渡る場合があります。

自己免疫異常かどうかは自分自身では判断がつかないと思うので、原因がわからない場合は病院に行って診断してもらいましょう。

2-2. 出産によるホルモンの変化(女性)

出産によるホルモンの急激な変化が原因で円形脱毛症を発症するケースがあります。

妊娠中は女性ホルモンの働きが増加するため、髪の生え変わりの周期が変化します。出産するとホルモンの働きがまた変わり、一気に多くの髪が抜ける時期に入ってしまうために、出産後に脱毛してしまいます。それによって、前髪や分け目、全体的に薄くなるなどの症状となってしまいます。

また、出産などによる生活の変化がストレスとなり円形脱毛症となっているケースもあります。

治し方

女性の出産による抜け毛はホルモンの変化によるものなので仕方ありません。半年以内には自然に完治する人が多いですので安心してください。

もし、半年経っても改善しない場合、出産や、生活の変化がストレスの原因となって発症している場合もあります。

パートナーやご家族の方と協力して育児をしたり、休息をとるなど、ストレスを和らげるようにしてみてください。

3. 症状の重さによって異なる円形脱毛症の治療法

円型脱毛症を発症した場合、原因や症状の重さによって治し方や治るまでの期間は異なってきます。あなたの症状は現在どの状態に近いでしょうか?

円形脱毛症の種類症状治療に要する期間特徴
①単発型一箇所から数カ所に渡って、円形に脱毛してしまう症状およそ1年以内単発型の円形脱毛症
②多発型2箇所以上が円形に脱毛し繰り返し発症してしまう症状およそ半年から2年多発型の円形脱毛症
③全頭型多発型の円形脱毛症が進行していき頭全域に渡って髪が抜けてしまう症状症状の改善が進まなかったり、改善しても再発したり、治療に長期間にわたるケースが多い全頭型の円形脱毛症
④汎発型全頭型の円形脱毛症がさらに進行し全ての髪が抜けきってしまう症状症状の改善が進まなかったり、改善しても再発したり、治療に長期間にわたるケースが多い汎発型の円形脱毛症
⑤蛇行型円形脱毛症の一種で、脱毛が帯状に進行していく症状です。数年かかるケースが多い 蛇行型の円形脱毛症

ストレスが原因で軽度の場合(①単発型②多発型)の場合はストレスを軽減することで自然治癒する可能性もありますが、ストレスの緩和が難しかったり、③〜⑤のような重度の場合、症状がどんどん重くなっていく可能性もあるのですぐに皮膚科か髪専門のクリニックで診てもらいましょう。

ちなみに、円形脱毛症は男性型脱毛症(AGA)と違って保険の適応になるので安心です。

主に行われる治療は下表のように症状の重さによって異なっています。

軽い症状重い症状
抗アレルギー薬
ステロイド薬外用薬
局所注射使う場合あり×
経口薬×
パルス療法×使う場合あり
局所免疫療法×

3-1. 軽度(脱毛面積が25%未満)

軽度の症状(①単発型②多発型⑤蛇行型)で、発症してから半年未満の場合は、ステロイド剤などの外用薬を使ったり、抗アレルギー薬などの内服薬で治療します。

軽度の症状で、発症から半年以上経っている場合は、下記の5つのような治療を行っていきます。

  • ステロイド局所注射    ・・・ステロイド剤を注射する治療法
  • 局所免疫療法       ・・・薬剤を局部に塗りかぶれさせることで毛根を攻撃しているリンパ球を薬剤の方に集中させる治療法です。
  • 冷却療法         ・・・ドライアイスを定期的に患部にあてる治療法
  • PUVA療法      ・・・紫外線をあて毛根を攻撃しているリンパ球の働きを抑える治療法
  • スーパーライザー療法   ・・・特殊な紫外線をあてて自律神経を刺戟する治療法

3-2. 重度(脱毛面積が25%以上)

重度の症状(③全頭型④汎発型⑤蛇行型)で、発症してから半年未満の場合は、外用薬、内服薬、処置療法とあわせて、下記のようなステロイドパルス療法やステロイド内服が行われます。

発症してから半年以上経っている場合は、局所免疫療法を中心とし、外用薬や内服薬、処置療法を併用しながら治療していきます。

  • ステロイドパルス療法   ・・・入院し点滴でステロイド剤を体内に注入する治療法
  • ステロイド内服      ・・・ステロイド剤を服用する治療法

4. 円形脱毛症が回復する際に起こる3つの兆候

治療の成果や自然治癒力により円形脱毛症が回復に向かっていると、下記のような兆候が見えるかもしれません。

  • 産毛が生える
  • 白髪が生える
  • かゆみを感じる

産毛が生えたり、白髪が生えるということは、髪が抜けたままの状態から、髪が生える時期に来たということです。

かゆみを感じたということは何らかの刺激を受けているはずです。詳しいことはわかっていませんが、かゆみを感じてから数ヶ月して髪が生えてきたという人もいらっしゃるようです。

髪が生えてくればあとは髪が太く長く丈夫に成長させるだけです。円形脱毛症の完治は近いでしょう。

実は円形脱毛症ではないってこともよくある…

はっきりと円形に髪が抜けてしまっているものは円形脱毛症とみてまず間違いないのですが、「円形脱毛症ではなく、加齢や遺伝による男性型脱毛症(AGA)あるいはFAGA、すなわち一般的なハゲだった。」というケースもよくあります。

もしまだ、「円形脱毛症かどうかわからない」という場合は、下記のような専門家による無料診断サービスもあるので、相談してみても良いでしょう。

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5. さいごに

円形脱毛症とストレスの関係や、ストレス以外の原因、治療法などについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?

円形脱毛症の原因は主に下記の3つです。

  • ストレス
  • 自己免疫異常
  • 出産によるホルモンの変化

主にストレスなどが原因で、軽い症状の場合は自然治癒でも1年以内に完治する可能性もありますが、症状が重くなっていると、治療に何年もかかったり、治療が難航する可能性もあるので、すぐに皮膚科か髪専門のクリニックを受診されることをおすすめします。

あなたの頭の悩みが少しでも改善することを心から願っています。